1人が本棚に入れています
本棚に追加
俺、もしかしてもうすぐ天に召されちゃったりするのかな? いやいや、それはアカン。彼を未亡人にするわけにはいかないでしよ。リングを眺めながらニヤニヤが止まらない俺。
「ぼくは…」
彼が少し真剣な口調で話し始めた。思わず彼を見る
「はい…」
「…当分の間、結婚するつもりはない。でもいつか君と籍を入れたいと思ってる…」
「…うれしいです」
「それでぼくの決意をその指輪に込めた。ただ、君に相談なく一方的に決めてしまったので強制はしない」
まーたそういう事言うんだから、この人は。
「オッケーに決まってる。俺が拒否するわけないでしょ!」
そう言うと彼は少し照れたように笑った。
「君にお願いがある」
なに、なに?誓いの言葉?婚姻届に署名?何でも致しますよ、愛しい人。
彼はテーブルから小さな箱を手に取りフタを開けた。中には俺とお揃いのシルバーリングが。
最初のコメントを投稿しよう!