knight3:私の主人

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 リィルの王都での絡まれ率は結構高い。今も普通に歩いていたのに、リィルは何故か絡まれる。目の前に3人の男。服装から貴族ではなく平民だとわかるが、いくら言い返せても暴力沙汰になれば無事ではすまない。リィルは溜め息を吐いた。 「あん?お前なんか文句でもあんのかよ。なにガンつけてんだ?」 「いやー、してませんよ。ただちょっと目つきが悪いだけで」 「ギャハハ!自分で言うか!」  3人の男は大爆笑する。しかし、1人がリィルの顔を見て何かに気づいたように笑いを止めた。そしてリィルの顎をクイッと持ち上げてマジマジと見る。 「……おい」  他の2人もそれに気づきリィルの両隣に立ち塞がる。急なことに焦り、リィルは男達を睨みつける。 「っ、おい……なにすんだ」 「ちょっと確かめるだけだよ」 「なにを……」 「おまえが、本当に女かどうかのな」  ニヤァっと下卑た笑いを浮かべた男はリィルの胸を掴んだ。 「っ!?……やめろ」  リィルは男の手を払い除けた。サラシを巻いているとはいえ、いい気はしない。触られた気持ち悪さにリィルは嫌悪感を隠さずに男達を睨みつける。 「お?なんか固かったな。やっぱり男?」 「下も触ればハッキリするだろ」  しかし男達は悪びれもせず、寧ろゲームのようにお遊び感覚でリィルはゾッとした。逃げなければと足を動かそうにも囲まれていて身動きがとれない。  人通りが少なかったのも災いして、誰も助けにはこない。リィルはそのまま簡単に路地に連れ込まれてしまった。 「嫌だっ!やめろ!」  リィルは必死に抵抗した。男達に体を掴まれ、路地の壁に押さえ付けられる。リィルは足を動かし蹴りを繰り出すが難なく避けられ、両手首を一纏めにされた。 「っ……離せ!私に何かしてみろ!ただじゃすまないからな!」
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