33人が本棚に入れています
本棚に追加
「波瑠、、私はどうして、こんなに騒がれるのだろう、、やはり、私は、変なのだろうか、、」
ミナミに、相談してから、家に帰って、渋谷課長とこれからのことを話し合おうとしたら、渋谷課長がこう言った。
渋谷課長は、いまだに、自分のイケメン度の大きさを自覚していない。
「やはり、あのコスプレがおかしかったのだろう、、キャラクター大使など断るべきだった、、」
いや、いや、渋谷課長!
あれが、ハマりすぎたのです!
波瑠は、そう言おうとしたが、渋谷課長が、あまりに深刻な顔をしていたので、言えなかった。
「波瑠、私は、県庁の仕事が好きだ。天職だと思っている。県庁の仕事以外、考えられない、、」
渋谷課長は、悲しそうに言った。
そんな渋谷課長を、波瑠は励ましたかった。
「渋谷課長! 私も渋谷課長は、県庁の仕事が向いていると思います。県庁職員じゃない渋谷課長は、想像できません!」
「波瑠、、では、私は、どうすべきだろう、、。平川知事の言う通り、モデルの仕事をしてワイドショーに出るべきなのか、、。いや、やはり残念だが、県庁を辞めるべきではないだろうか、、」
波瑠は、どうしても、渋谷課長に今まで通り、生き生きと仕事を楽しんでして欲しかった。
だから、言った。
「渋谷課長、ここは、平川知事の言う通りにしましょう。モデルの仕事とワイドショーに出るんです! ワイドショーには、あたしも出て、どんなに渋谷課長が、県庁の仕事を愛しているか、話します!」
「波瑠、ありがとう、、」
普段とは違って、気弱になっていた渋谷課長は、涙ぐんだ。
「いいえ、渋谷課長のためなら、あたしは何だってします! まずは、『COOL』のモデルの仕事をしましょう!」
その渋谷課長に、波瑠は、力強く、そう言った。
そして、、。
渋谷課長は、素人なのに、いきなり有名メンズファッション雑誌『COOL』の表紙を飾った。
最初のコメントを投稿しよう!