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その、あまりにも早い数字の増え方に、波瑠は恐ろしくなって、パソコンをバタンと勢いよく閉じてしまった。
そして、渋谷課長に、震える声で訊いた。
「し、渋谷課長、、どうするんですか?!」
渋谷課長は、深刻な顔をして、言った。
「波瑠、、私は、県庁をクビになるかもしれない、、」
「ええ?!」
「この騒ぎが、知事の耳に入ったらしい。部長から、明日の朝一番に、知事室に行くように言われた、、」
「そ、そんな?! このことで、クビに?!」
「ああ。私は、県庁職員で、地方公務員だ。スキャンダルなことは、許されない、、」
「で、でも、渋谷課長が悪いことをした訳じゃないですか?!」
「しかし、仕方がないんだ、、公務員というのは、そういうものだ」
波瑠は、ショックを受けていた。
渋谷課長がクビ?!
仕事が出来て、有能過ぎるくらい有能なのに!
ああ、それより、渋谷課長がクビになったら、収入がなくなる!
え?
もしかして、渋谷課長が再就職するまで、あたしが働かないといけなくなる?!
そ、そんなのムリ!!!
あたしに、仕事なんて、出来る訳ない!
波瑠は、パニクった。
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