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「皆さん、渋谷さんご夫妻は、今回のこの騒ぎで、本当に困っておられるようです。どうか、静かに見守ってあげましょう。いいご夫婦だ。こんな夫婦になりたいものですね」
そして、、。
ワイドショーは、司会者のこの言葉を最後に終了した。
それから、この騒ぎは、このワイドショーを区切りに、収束へ向かったのだった、、。
それから。
渋谷課長は、知事室で、平川知事に会っていた。
「渋谷君、よくやってくれた。日本放送協会の理事からも、お褒めの言葉をもらったよ。いい職員がいるな、と。約束通り、もうレポーターが県庁に来ることもないだろう」
渋谷課長は、ホッと胸を撫で下ろした。
「それでは、私は今まで通り、仕事に戻れるのですね?」
「ああ。また、仕事にハゲんでくれたまえ。僕が、年をとって、ハゲるまでね。あ、ダジャレ、わかったかね?」
「あ、は、はい」
真面目な渋谷課長は、やはり知事のダジャレに笑えなかった、、。
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