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(感覚は上手く掴めたのに…)
ユンソルは歯がゆさを感じながら、次の狙撃に備える。ゴミ箱の側面に、ボコボコと敵の銃弾が撃ち込まれる。身を小さくして、衝撃に備えた。
リーは再び半身を支柱から出して、マクミランを発砲する。茂みを微かに動いた影をトゥクが見抜いて、位置を報せたのだ。呆気なく二人を討ち取る。
「あと5人ってところだね」
リーは冷静にカウントし、装弾する。トゥクは時々、前方にいるユンソルを見た。
「ユンソルにもチャンスを与えてくださいね」
口酸っぱく言うと、リーは返事はしないが親指をたてた。
茂みから再び威勢のいいハイエナがでてくる。直接ユンソルがいる場所に走り込んできた。
「ユンソル」
トゥクが名前を呼ぶと、ユンソルはライフルを構えて、向かってきた敵の顎を突き上げた。そしてがら空きになった下腹部に直接撃ち込んだ。
ユンソルを狙って、顔を出した一人のスナイパーをリーは狙撃した。
「ナイス、ユンソル」
トゥクが声をかけてやるが、ユンソルはまだ緊張していて反応しない。
「素晴らしい集中力だ」
リーはその姿勢を過大評価した。
(肩の力が抜けてない。
それじゃあ…すぐに撃たれるぞ、ユンソル)
心の中でトゥクは呟いていた。
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