targets 14 奇襲部隊

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「煤だらけだね」 真っ黒な煤に覆われて疲弊しているエンとタジを見て、リーはクスクス笑った。エンはそのリアクションに「なに笑ってんスか!」と苛ついているが、タジは煤のついた爪を見ている。 「エンさん、タジさん。 ご無事で何よりです。」 ユンソルがホッと息をつくと、怒っていたエンの顔が和やかになり「ユンソル〜」と抱きついた。すかさずリーも「俺も〜」とハグしようとすると、エンに弾かれた。 「淋しいよ」 「自業自得」 トゥクがあっさり言い放った。 「中にいた男は人質に見えたんですよ。 実際に揉めていたし…」 エンは渡された濡れタオルで煤を拭きながら、事情を話した。 「揉めてたの?」 リーが聞き返すと、タジのほうが「声がしました」と淡々と答えた。 「その声が言い合いしているように 聞こえたんです。」 「つまり予想ってこと?」 エンは気まずそうに目をそらす。タジはエンの顔を見てから、リーを見上げて「はい」と答えた。 「予想で話さない。」 リーに言われると、タジは「申し訳ありません」と言った。リーの暑苦しい視線を感じたエンは鼻息荒く「すいませんでした!」と投げやりに言った。
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