targets 14 奇襲部隊

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「山岳隊に俺の従兄弟がいる。」 唐突にタジが話し始めたのは、二人が店内をでてからのことだった。 「その従兄弟は、軍隊に入る前にバイトを転々としていたんだ。 レジ打ちをやっていた従兄弟が、こういう手を使っていた。 最後はバレてクビになることを繰り返していた。」 タジが笑いもせずに、淡々と話した。 「バレるって分からなかったんですか?」 驚きながらユンソルが聞くと、タジはまた「うーん」と考えた。 「信頼を図っていたんだと思う。」 タジがぽつりと答えると、ユンソルは聞き返した。 「従兄弟は、自分のためだけじゃなくて、他の安月給のパート仲間の分もくすねたんだよ。」 「そうなんですか。」 「だけど、毎回 チクられちゃうんだよね。」 「え…」 タジは話していて眠くなったのか、まぶたをこすり始めた。 「くすねた仲間にチクられたってことですか」 「うん。」 「ひどい…」
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