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ほう、面白い。ペットとの思い出に家族との一日、そして彼女とのデートの思い出。しかし、他人の思い出を買う客の気持ちが分からない。しょせん、他人の思い出だ、現実ではない。
「それで、思い出を買うのに何が対価なんだ? ものによっては試しに一つ購入してみたい」
「見合った量の『不幸』さ」
なんと面白いことだろうか。「幸せ屋」とは真逆だ。
「じゃあ、これをもらおうか」
それは彼女とのデートの思い出だった。
「そうだな、代金は……親友に裏切られる、でどうだ?」
私に親友はいない。迷うことなく「オーケー」と返事をした。
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