「幸せ」の計り売り

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 冷たい朝の光が路地裏に差し込む中、私は再び「幸せ屋」の店舗が軒を連ねる場所へと足を踏み入れた。 「おお、昨日の兄ちゃんか。それでどうだった?」 「効果てきめんさ。どんな仕事をしても苦ではなかった。次は……そうだな、仕事で次のステップに上がりたい。諸事情あってお金が必要でね」 「今、兄ちゃんはどんなポジションかい?」 「一番下っぱさ。まだ、仕事を始めたばかりでね」 「それで、どのポジションまでお望みかな?」 「そうだな……課長までだ」 「なるほど、なるほど。では、彼女とのデート七日分だな」 「……釣り合っているか分からないが、そんなもんだろうな。買った」
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