2人が本棚に入れています
本棚に追加
冷たい朝の光が路地裏に差し込む中、私は再び「幸せ屋」の店舗が軒を連ねる場所へと足を踏み入れた。
「おお、昨日の兄ちゃんか。それでどうだった?」
「効果てきめんさ。どんな仕事をしても苦ではなかった。次は……そうだな、仕事で次のステップに上がりたい。諸事情あってお金が必要でね」
「今、兄ちゃんはどんなポジションかい?」
「一番下っぱさ。まだ、仕事を始めたばかりでね」
「それで、どのポジションまでお望みかな?」
「そうだな……課長までだ」
「なるほど、なるほど。では、彼女とのデート七日分だな」
「……釣り合っているか分からないが、そんなもんだろうな。買った」
最初のコメントを投稿しよう!