傷だらけのチッチ

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 チチタケ  ベニタケ科 チチタケ属  発生期間は長いが、特に夏、他の食用きのこが乏しい時期に盛んに発生する。  コナラやクヌギの混成林。  ヒロハチチタケ、チチタケ、チリメンチチタケ、ビロードチチタケ、またチチタケには赤と黄の2系統が食用とされる。  チチタケ属の特徴として、傷が付くと夥しい量の乳液を出し、総じて食感に難ありとされるベニタケ科のなかでもダントツなボソボソさながら、この乳液から素晴らしい出汁が採れる。  しかし、その限定的な調理用途や扱いの面倒さから、特に人気のある栃木県以外での食菌としての認知度は極めて低く、発生時期からも見向きもされないきのこであった。  一部の栃木県民には渇望され、隣県のチチタケを絶滅させ中国産の乾燥品まで高値流通する状況から、近年フリマアプリ等で売れ行きの良い商品となっている。  調理法は刻み油脂で炒め醤油で味付け茄子を合わせる。  それをうどんの出汁とする。  ちなみに筆者の出身地は栃木県小山市、現在の居住地は長野県下伊那郡である。  子供の頃、夏休みに採った事があった。
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