5.そして、団体戦へ

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8月4日、フェンシング競技最終日の今日は、男子フルーレ団体戦。 団体世界ランキング1位の日本チーム。メンバーは松山恭助選手、飯村一輝選手、敷根崇裕選手、リザーブ永野雄大選手の4名です。 準々決勝、対戦相手は団体世界ランキング8位のカナダ。敷根選手→飯村選手→松山選手→飯村選手→敷根選手→松山選手→飯村選手→松山選手→敷根選手と終始リードを保ったままつなぎ、45対26で勝利。初戦をしっかり勝ちきり準決勝進出を決めました。 準決勝、対戦相手は団体世界ランキング6位の開催国フランス。東京大会では準決勝でフランスに惜しくも敗れ、3位決定戦もアメリカに敗れ、悔しい悔しい第4位に終わったという、因縁の相手です。 またまた完全アウェイな状況になると思いますが、あの日の悔しさをパリで晴らしましょう!! がんばれ、日本チーム!! 準決勝、敷根選手→飯村選手→松山選手→飯村選手と、リードを保ったままつなぎますが、迎えた第5ピリオド、敷根選手が苦戦を強いられ23対23と同点に並ばれてしまいます。ですが、第6ピリオド、頼れるキャプテン、松山選手がリードを作ります。先に30点に到達し、飯村選手→松山選手とリードを保ったまま、最終第9ピリオド、アンカーの敷根選手にバトンを渡します。 フランスのアンカー、ルフォール選手も必死に追い上げを図りますが、敷根選手もきっちり得点を重ね、最後は相手の意表をつくジャンピング振り込み(注:振り込みとは、剣をしならせメタルジャケットの背中部分を突く技のことです)を決め、45対37で勝利。 決勝進出、銀メダル以上を確定させました。 決勝戦、対戦相手は団体世界ランキング2位のイタリア。フェンシング競技最終日の決勝にふさわしい、世界ランキング1位対2位の頂上決戦が実現しました。 勝負は序盤からとってとられてのシーソーゲーム。ヒリヒリとした緊張感の中、日本は敷根選手→飯村選手→松山選手→敷根選手→松山選手とつなぎます。第6ピリオド、飯村選手が7点を稼ぎ、先に30点に到達。第7ピリオド、松山選手は1点差に迫られながらも、先に35点に到達させます。 続く第8ピリオド、終盤の勝負どころで、日本、イタリア双方が、リザーブの選手を投入します。 日本からは敷根選手と交代した永野選手が出場し、なんと相手に1点も取らせず5点連取!アンカーの飯村選手にバトンを渡します。 永野選手が作った6点のリードは大きく、飯村選手は45点に向かって得点を積み重ねていき、最後は45対37で勝利。フルーレ史上初、悲願のオリンピック金メダルを獲得!! 東京オリンピック男子フルーレ団体金メダリストでもあるフランスのレジェンド、エルワン・ルペシューコーチを招聘し、強化に取り組んできた男子フルーレ日本チームは、団体世界ランキング1位でオリンピックを迎えました。 順当にいけば金メダルを目指せる絶好の位置といえますが、男子エペ団体と女子サーブル団体では、共にランキング1位の開催国フランスが、3位決定戦で敗れメダルなしに終わる波乱がありました。 さらに、女子フルーレ団体で銅メダル、男子エペ団体で銀メダル、女子サーブル団体で銅メダル。日本がメダル獲得という快挙が3日連続で続き、選手たちは相当のプレッシャーを感じていたと思います。 ですが、選手たちはプレッシャーに負けませんでした。4人全員が最高のパフォーマンスを発揮し、フェンシング発祥国のフランスで、快挙続きの日本フェンシングチーム、有終の美を飾る金メダルを見事つかみ取りました。 男子フルーレ日本チームの皆さん、あなたたちはガチで史上最強チームでした。歴史をぬりかえる金メダル、ホントにホントにおめでとう!!
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