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「あっ、生まれた……ねぇ、アッシュ!」
殻が割れて、竜の子供が顔を出した。
「ああ、生まれちまったな。だが、ホントこいつは、どうする?」
アッシュに改めて尋ねられ、チュチュがうーんと考え込む。
「……育てたら、ダメ、かな?」
上目遣いで顔色を窺うように口に出すチュチュに、
「まぁ、おまえなら、そう言うだろうと思ってたよ」
アッシュがフッと笑って答えた。
「……いいの?」
「ああ、いいぞ」
その返事に、チュチュは顔をパァーッと明るくした。
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