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生まれた翼竜の子が、ピィーと一声鳴いて、チュチュの頬に頭を擦り寄せる。
「ほら、もうおまえを主と認めたようだ。名前でも付けてやれ」
「名前……」と、チュチュが小首を傾げる。
「ピーって鳴くから、ピーちゃんにする!」
「ピーちゃんって、鳥の名前みたいだな」
アッシュがおかしそうに笑う。
「いいの! ピーちゃん、かわいいもの!」
チュチュがプッと唇を尖らせて言うと、
応えるように、翼竜がピィーッと甲高い鳴き声を上げ、
「そうか、おまえもその名が、気に入ったのか」
アッシュがより大きな声で、フッハハハと笑った。
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