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「じゃあ、行くか」
大股に歩き出すアッシュの後を、肩にピーちゃんを乗っけたチュチュが小走りに追いかける。
そうして、やっと横に並ぶと、
「あのね、」と、アッシュに呼びかけた。
「あのね、ピーちゃんは、この前に倒れた翼竜の生まれ変わりだと思うの」
「そんなわけはないだろ。こいつが卵になる頃は、まだあの竜も生きてたんだし……って、あ……」
またもやふくれっ面になるチュチュに、アッシュが慌てたように口を押さえる。
「……だって! だってあの竜は、倒すしかなかったけど、生きていたそうだったもの。だからきっとピーちゃんは、あの竜の生まれ変わりなの!」
「わかったよ。おまえがそう言うなら、きっとそうだな」
なだめるように言い、アッシュが苦笑を浮かべると、ようやくチュチュも表情を和らげた。
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