前編
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片腕で振るわれた剣で、今度こそ竜が倒されると、 「……かわいそう」 チュチュは涙をこぼした。 「なぜ泣くんだ。あいつは、おまえを襲おうとしていたんだぞ」 「そうだけど……でも、生きようとしていた……」 竜の
亡
(
な
)
き
骸
(
がら
)
に、傍らに生えていた小さな花を摘んで供えるチュチュを置き去りに、 「勝手にしろ。俺はもう行く。おまえも、早くここを離れろ」 アッシュはその場を歩き去った。
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