前編

8/11

86人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
「ヒーラー? そりゃパーティーにはいくらいてもいいが……」 言いながら、アッシュのように腰に剣を差した剣士の男が、チュチュの腕を掴み上げた。 「ひゃあー」 いきなり腕を引かれ、チュチュがビクついて怯える。 「待て、こいつは継続魔法の使えない半端もんだろう。でなきゃこんな危険ゾーンになどいるはずがない」 「は、離して……」 腕を振りほどこうと抵抗するチュチュを、 「試しに傷つけて、魔法を使わせてみるか」 嘲るようにも言うと、男が剣を抜き、周りの者たちが面白そうに取り囲んだ。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

86人が本棚に入れています
本棚に追加