No.06 いかなる姿や形を変えても彼らは幸せな寄生人である

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No.06 いかなる姿や形を変えても彼らは幸せな寄生人である

 ようこそ、我が家へ。  よく来てくれた。  さぁ、あがりたまえ。  うんうん。そうだな。  ここにも夜の住人がいるぞ。  そこの玄関先にいるドアがそうだからな。   昼の時間帯はほとんど寝ているからな。  彼は元々、森林に生える木人だったが伐採されて加工された後、我が家の家族の一員となったのさ。  彼もありがた迷惑だがこうして話し相手ができるから幸せだと語ってくれたよ。  そうだな、向こうの森林には暇を持て余すらしいな。  ところで我々昼の住人には環境破壊や戦争などにより多くの夜の住人達の住処を追われてきた現実がある。  彼も犠牲者の1人だ。だから、我々はそんな彼のためにも今の現実を見つめていかなければならない。   ははは、そうだな。彼自身も何かできることを探りたいみたいだな。  No.06 いかなる姿や形を変えても彼らは幸せな寄生人である 完
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