7.溢れる本音

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 鋭くそう叫んだコルンが私をまるで枕でも抱えるかのように片腕で担ぎ、左側へと思い切り飛ぶ。  全然気付かなかったがどうやらその先はちょっとした崖になっていたらしく、崖下へと飛んだコルンは器用に剣を崖へ刺し速度を殺しながら地面へと降り立った。 「子グマがいる状態で深追いはしないはずですが、少しでもここから離れますよ」 「え、えぇ!」  崖の下はもう枯れてしまった川なのか、まるで道のようにまっすぐ伸びていた。 “追ってきてたらどうしよう”  私の手を引き走るコルン。  不安から後ろを振り向きたくなるが、彼が『信じて』と言ったから。  私は振り返りたくなる気持ちをグッと堪えて必死に足を動かした。  まっすぐ伸びていたその道を突然横に逸れ、緩い傾斜を登る。  だがずっと走っていた私の足はとうとうもつれ、思い切り前のめりの躓いた。 「!」  すぐに地面で擦り全身に痛みが走るのだと覚悟した私だったが、痛みが来ないことを怪訝に思いそっと片目を開いて確認する。  まず視界に飛び込んで来たのは小さな白い花で出来た一面の花畑。
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