最終話.きっとこれからは

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 またすれ違うかもしれないし、誤解したり迷ったり不安になることもあるかもしれないけれど。 “私たちは今やっと始まったのだから”  きっとそんな時間すらも、いつかの宝物になるようなそんな気がした。  何度季節が巡っても。これからもずっと、彼と穏やかで優しい時間が過ごせますように――      私が渡した一輪のノースポールの花が、彼のポケットからちょこんと顔を出し揺れている。  その小さな花が堪らなく愛おしいとそう感じたのだった。
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