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淡々と、無慈悲に泳いでいく。
もうそろそろ、到着だ。
カウントダウン。
5──
「早く、早く……!!」
4──
「一直線に近付いてるわよ!」
「わかってる!」
3──
「クッ!このっ、このっ!!」
2──
「あの漁船、あいつをこっちに擦り付けたのね!?」
1──
──ドドドドド!!
「動いた!!」
ほう、奇跡だ。心からオメデトウ。
でも残念だね。
今、奇跡を使うべきではなかった。
──ドンッ!!
「うわっ!!」
「追いつかれた!?」
尾ひれを使い、攻撃をする。
小さい船は揺れ、船より高い水しぶきが上がる。
──ドゴッ!!
次に体当たり。
おっ、穴だ!
「キャー!浸水してる!」
「塞げ!踏むとかでもいいから塞げ!」
無駄無駄。いつか足に穴が空くよ?
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