オルキヌスの海

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 じゃ、もうそろそろオシマイにしよっか。  恨むなら、お前たちを見捨てたあの漁船の船長にしときなよ。  ──グワッ!!!  大きなたくさんの牙が生えた口を開ける。  彼らが何かを言う前に、船首を『食い千切った』。 「これでも喰らえ!」  精一杯伸ばした……何だこれ?長くもなく、短くもない棒をこちらに向け、ペチペチと叩いてくる。こんなもので退けると思ってんの?人間ってここまで頭悪かったっけ? 「それ!アタシの自撮り棒!」 「しょうがないだろ!これしか無かったんだ!」  …………………………。  あー、これ、へし折っていいよな?  ──バキッ!! 「「あ゛ーッ!?!?」」  唯一の武器であると同時に、女の所有物である『それ』が折れたことにより、絶望する2人。  良い音だ。もう一本ないのかね?  まるで甲殻類を食べた時のような良い音がしたから、もっと聞きたかったのにな。
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