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好きのきっかけ
「雨上がりの夜空が好きなきっかけね、実はね中学の頃に好きな子に振られて、悲しくなって雨の中走り回ったんだ。その時はもう雨とショックですべてが暗く見えてね」
「そ、そうだったんですか……」
「どこまで走ったか分からなくなって、もう俺の人生終わったなって思ったら、その時に見た夜空が綺麗で天国に行くと思ったよ。でも実際は後から知ったんだけど雨で空気中のちりを洗い流したからって理由だったって」
「その時、何か思ったんですか?」
「ああ、きっと夜空は俺にこう教えてくれたんだ、人生のちりも洗い流せば身も心も綺麗になり、前向きになれるよって、それからは嫌な事があったら雨上がりの夜空を見て気持ちを洗い流そうと思ったんだ、心のちりをね」
すまんいい話風に言っているが、もしかして僕はその心のちりの洗い流しに付き合わされたのか?
「うーーーん、岩田さん!私はまだ岩田さん程嫌な事はないですけど、そのお話は感激しました。心のちりを洗い流す、それって大事なんですね」
「おお話が分かるね、君は、あ、晴れて来たよ外で見てみようか」
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