生徒からせがまれて

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 やはり普通の山登りでの天体観測ならともかく、雨上がりでぬかるみやすい山を登るのは危険だしな、だがこうまでネガティブな情報ばかり提供したせいか桃井も落ち込んでいるな。 「まあ、桃井がそこまで見たいというなら先生もなにかいい方法がないか考えてみる。松原先生とも話し合ってみるから少し待ってもらえるか」 「分かりました、先生が考えてくれるなら、それじゃあさようなら」 「ああ、気を付けてな」  桃井が下校したな、今日は松原先生は図書委員会で来れないと言ってたし、職員室に戻って話し合ってみるか。  僕が職員室に戻ると松原先生が既に自分の机で多分今日の図書委員会に関する事をまとめているな。  あ、松原香織先生は天文部の副顧問と図書委員会の担当教諭を兼ねているんだ。  とりあえず今日の桃井の話をしてみるか。 「松原先生、お疲れ様です」 「お疲れ様です、新川先生」 「あのちょっとよろしいですか?桃井の事で」 「桃井さんがどうかしたんですか?」
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