雨上がりの天体観測に向け

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雨上がりの天体観測に向け

 僕は今日桃井からされたお願いの内容を松原先生に話し、それについて松原先生より反応が返って来た。 「あまり意識した事なかったんですけど、そんなに雨上がりの夜空って綺麗に見えるんですね」 「ええ、どうにか桃井に不確定要素も多いんですがせめて安全に見せる方法はないかと思いましてね」 「少し離れた場所での天体観測はできませんか?山の道とかぬかるみにくいところとか」 「遠出となるとまた部費の申請がややこしそうですし、泊まりが必要となると校長先生を納得させられる理由も一緒に考えないと」  もし、校区を大きく離れるとなるとそれなりの理由が必要になるからな。現状天文部は珍しい流星群を観測したレポートとかの提出で成り立っている部分もあるし、近く、そのような流星群が観測できる情報はないんだよな。 「そうするとあとは何でしょうね天文台の見学とかですか?でもそれと桃井さんの希望は繋がりませんしね」 「天文台……そうだ、それですよ松原先生!」 「え⁉どういうことですか?天文台は確かに観測には適していますけど、それは桃井さんの希望とは違うんじゃ」 「いや、さっき桃井に話した僕の大学時代のサークル仲間が確か天文台の職員だったはずです、そいつに連絡をとればどうにかなるかもしれません」
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