雨上がりの天体観測に向け

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 そうか、この手があったか、あいつを頼るのは少し癪だがこれも生徒の為だ、桃井は気象予報士を目指しているし、こういう体験はさせてやりたいな。 「だからそいつとの連絡を僕に任せてもらえますか」 「ええ、お願いします、だけど天気は……」 「こればかりは運任せですが、なるべく雨の降りそうな日を見学日にすればいける可能性はあります」 「雨の降りそうな日に天体観測……なんか変な感じですね」  とにかくまずはあいつに連絡をとらないとな、勤務を終え帰宅した僕は早速そいつに連絡をした。 「もしもし岩田か、久しぶりだな」 「お、新川じゃん、去年の天体サークルOB回以来か?っていうか珍しいな新川が俺に連絡なんて」 「岩田、確か君は宮川天文台の職員だったな?」 「ソフトウェア開発担当でな、でそれがどうしたんだ?」  岩田実、僕の大学の同期生で天文サークルで一緒に活動をしていた奴だ。彼は卒業後、宮川天文台に就職、星と携わる仕事をしている。
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