届けたい想い

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「…それ、彩子も好きだよ」 「あぁ、うん。知ってる」 「私はいいから、彩子にあげなよ」 「え…何で俺まで」 「俺まで?」 「古東(ことう)央介(おうすけ)から貰ってたからもういらねーと思うし…」 「え、佐々木から?」 「あいつらあれだろ……付き合ってんだろ?」 「ハァ?」 「あれ、違うの?」 「何言ってんの…彩子はね」 「まぁそれはどうでも良いけど。とにかく俺はお前に渡そうと思って取ったから」 そう言って吉岡が"ドキんぎょ"を私の右手に押し付けてくる。 「ありがとう」 …これ以上好きにさせないでよ、バカ。
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