4

4/4
前へ
/70ページ
次へ
その日は夕食後、もう1回戦交えて最後にシャワー浴びてから、光広は家に帰った。 礼子のマンションから光広の家まで、乗り換えも合わせて電車で40分程。 光広はシートに座って目を閉じ、考えを巡らせていた。 光広は礼子が自分の上着に彼女の香りを付けている事に気が付いていた。 礼子は沙希に自分の存在を気付かせたいのか。沙希と別れさせて自分と結婚したいと思っているのか。 いや、そんな事は願っていないはず。彼女は経済的にも、精神的にも自立し、自由な生活を望んでいるはずだ。 会いたい時に一緒にいる関係。もうすぐ50になる男女が部屋で一日中じゃれ合っている。それが良いんじゃないか。
/70ページ

最初のコメントを投稿しよう!

826人が本棚に入れています
本棚に追加