815人が本棚に入れています
本棚に追加
8 沙希
もうそろそろ限界なのかもしれない。娘達も感じている。わかっている。
私は結局のところ、どうしたいのか。あの人の妻でいたいのか。家族としてこのまま暮らしていきたいのか。
愛情がなくても…?
夫から、私への愛情が無くても、家族としての情はあるから…
少なくとも娘達への愛情は変わらないだろう。
私は夫を愛しているの…?
たぶん、まだ、愛している。
夫が家にいない時は、あの人と一緒にいるんだろうか、どこにいるの、何してるのと、考えてしまう。
それとも執着…?
19才の時から一緒にいたからあの人に執着しているだけなのか…
夫はどうしたいのか。私と離婚してあの人と一緒になる…?
それとも私達と家族を続けながら、あの人と幸せな時間を過ごすの…?
ずっとこのままの生活が続けられると思っているのか。
離婚しても私は経済的に困る事は無いだろう。ある程度の資産は両親から生前贈与されてている。
娘達の学費も夫が最後まで支払ってくれるだろう。
ただ、このまま泣き寝入りして大人しく離婚するのは悔しい。悔しすぎる。
二人に慰謝料を請求する…?
お金が欲しいわけじゃない。ただ、このまま夫をあの女に取られてしまうのが悔しい。悔しすぎるのだ。
ともかく、はっきりとした証拠を集めておこう。なんにせよ、絶対に証拠は必要なんだ。
最初のコメントを投稿しよう!