1

2/3
前へ
/70ページ
次へ
光広と沙希は、大学生時代に友人の紹介で知り合った。光広の一目惚れ、猛アタックの末、付き合う事になった。 引き合わせた友達曰く、光広の好みに沙希がドンピシャりで、会わせたら、光広が絶対、沙希を好きになると確信していたらしい。 沙希は小学校から女子校育ちで、そのまま女子大まで進学。家族に愛され、経済的にも恵まれた環境でゆったりと育った。吹奏楽部でフルートを演奏し、部活の演奏会には祖父母や両親、兄が花束を持って来てくれた。 兄が隣の姉妹校にいる間は通学時もガードが固く、外部の男の子と接する事もなかった。お付き合いするのも光広が初めて。 すべて光広が初めての男性だった。 一方、光広は地方の公立学校出身で、大学入学時に上京。子供の頃からサッカー部。本人曰く、暴れていたらしい。しかし、これではいかん!と、一念発起、東大を目指して勉強したそうだ。 「沙希ちゃんみたいな生粋のお嬢さん、初めて会ったよ。色んな発見、楽しすぎる!」 大柄で日焼けした光広と、色白の沙希は対照的な二人だった。
/70ページ

最初のコメントを投稿しよう!

862人が本棚に入れています
本棚に追加