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「あら、あなた、今日は家にいるの?」 帰宅した沙希は、リビングのソファーで寝ていた光広を見つけて驚いた。土曜日に夕方に家にいるなんて。そういえば、あの人はまだ海外なんだっけ…? 「えっ…あぁ… 寝ちゃったんだな… お前、仕事始めたんだってね。知らなかったぞ。あぁ… 久しぶりにみんなで夕食行くか。予約の電話するかな」 「今日はもう、光希も沙恵もお友達と約束して出掛けてる。夕食いらないって聞いてるわ。私の夕食は昨日の残りがあるし、家で食べるの。あなたはお好きにして」 半分寝ぼけたまま話す光広に、沙希がピシャリと言い返した。
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