お昼ご飯と、お昼寝〜結衣〜

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お昼ご飯と、お昼寝〜結衣〜

 ホテルの部屋に戻ると、わたしは一足先にシャワーを使う。灼けた肌がお湯でジンジンと痛んだし、ビーチサンダルを履いてたせいで足の親指と人差し指の間が擦りむけてた。けれど、爽快な気持ちだった。  濡れた髪を入念にタオルとドライヤーで乾かして、持ってきたワンピースに着替えた。お日様を思わせる向日葵が目一杯プリントされたもの。  ベッドにごろんと横たわってしまう。やっぱり、若干、疲れていた。関東の陽射しは年々きつくなってきてる。関東だけじゃない。日本中、いや、世界中が暑さで泣いてる。異常気象なんだ。  ビーチ用のカバンの中にあるペットボトルの水を飲もうとした。なのに、体がうまく動かない。熱中症かもしれない。いけないな。せっかくのお出かけなのに。  呼吸を整えていると、かちゃりとドアが開いた。先輩がアイスメロンバーの袋を見せてくれる。冷たい飲み物も何本か。あとは、カロリーメイトの小箱。 「正直、お腹空かなくないか? 暑すぎる。カロリーメイトなら、食べなくても持って帰れるし」  これぞ大人の気遣い。さすがすぎる。  先輩がシャワーを使ってる間に、冷えたドリンクとアイスメロンバーをいただいた。アイスは早くも外気のせいで溶け始めているので、急いで食べないとならない。でも、ひんやりとした食べ物や飲み物に、さっきまで悪かった気分がみるみるうちに治っていく。    わたしはそのまま、眠りに引き込まれるのを感じた。さっきまで眼前にあった海を、夢の中で、またもありありと見ていた。
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