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颯斗に髪を触られていると…眠たくなってしまう。傷んだ髪に優しくブラシを通して、ドライヤーの風を当てられると、、
頑張って起きていようと思っても、かくん…っと船を漕ぐようにして一瞬意識が飛んで頭が揺れてしまう。
「……なっ……菜々」
「んっ…?あれ、もう終わった?」
意識が飛びまくって頭が揺れたせいで、やりずらかっただろうな…と思いつつ、髪の毛に触れるといつものツヤを取り戻していたのでホッとした。
「……颯斗、ありがとう」
「あぁ…その代わり、もう勝手に触られたりするなよ」
私以上に、私の髪の毛を大切に扱ってくれる颯斗。欲を言えば髪だけではなく、私自身のことをもっと気にかけて欲しい。
「片付け、やっとくから。菜々は先に寝てろ」
ぽん…っと、私の頭の上に手を乗せた颯斗はドライヤー等を持ってリビングを出ていった。
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