アイラブユーを聞かせて

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「……菜々…?」 「ごめんっ…今日は疲れてるから、、」 颯斗に触れられることが、何よりも幸せだと思い拒んだことなど一度もなかった私が─…今日、初めて颯斗からのお誘いを断ってしまった。 ハッキリと聞く勇気は無いくせに、香菜と”そういう関係”にあるなら触れられたくないと思ってしまう。 「……そっか…分かった」 切なげに、瞳を揺らした颯斗と目を合わせているのが辛くて…黙って背を向けた私に、、 「…これくらいは、許して」 そう呟いて、控えめに…軽く後ろから私を抱きしめた颯斗。その真意は分からないが、いつもと同じ温かい…彼の腕に抱かれていると安心する。 ──…好きだよ、颯斗っ 好きだから、やっぱり私は颯斗の一番でありたいと思うし…そうじゃないなら、、離れたい。 長く一緒に居たから、離れるのは物凄く不安だけど…このままだとお互いダメになってしまうような気がするから、、 私なりに、調べてみよう。香菜のSNSを探してみたり、颯斗の友人に探りを入れてみたり。直接話をする前に、まだ出来ることはあるから─… もう一度、颯斗の一番になれるかどうか…ちゃんと自分で見極めて、答えを出そう。
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