アイラブユーを聞かせて

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****** プライベートが上手くいっていても、そうじゃなくても。社会人なら当然…当たり前のように仕事に行かなければならないわけで。 颯斗との関係が拗れていても、平常心を保ちつついつも通り仕事をこなせるように心掛けていたつもりだったが、、 ちょっとした問題が発生した。 「……あれ?またヘアゴムが無くなってる」 「え…またですか?」 最近、身の回りの物がよく…無くなる。 いや…紛失すると言った方がいいのか、、無くしたと思った物はいつの間にか手元に戻ってきている事が多く、、 他のスタッフが黙って借りた…もしくは間違って使用してしまっているのかと思っていた。 「間違いにしては頻度が高すぎません?っていうか、ロッカーの中に入れてるのに間違うとか有り得ます?」 「うーん…私、化粧ポーチとかよく出しっぱなしにしてるからその時に間違えたり、」 「ヘアゴムならまぁ借りただけの可能性はありますけど…この間なんて、リップクリームでしたよね?さすがにリップのシェアはしませんよ」 薬用の保湿目的のリップクリーム。高価なものでもないし、盗まれるようなものでも無い。 ただいつもあるはずのポーチの中から消えていて、、いつの間にか戻っていたので。あれは私の勘違いで初めからポーチに入っていたものだと思っていたけど、、
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