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「……彼氏とは上手くいっているので、八雲先生に心配していただくような事は無いです。お気遣いありがとうございま、」
「”ダメになるのかな…”って、さっきホームで呟いてたよね?それって彼氏のことじゃないの?」
「……え…?まさかっ、医院を出てからずっと私の跡をつけて来てたんですか?!」
「跡をつけるって…そんな大袈裟な言い方、しないで欲しいな。僕はただ君が心配で見守ってただけなんだから」
少し近付いてきた八雲先生から思わず距離をとるようにして、後退りしてしまった。
「……なんで逃げるの?もしかして僕、警戒されてる?別に何もしないよ?」
距離を取れば取るほど、彼もまた私に近づいてくる。何もする気がないにしても…既にもう私の中で彼は”危険な人物”だと認識してしまっている。
このまま、走って逃げたところで…追いかけて来られたら逃げ切る自信が無いし、家を知られるのも怖い。
……どうしようっ、、
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