アイラブユーを聞かせて

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「はっ…颯斗、私仕事だって、、」 「菜々が俺との約束を破るとは思わなかった」 ワンピース…と言っても、丈が膝下まであるものなので生脚を大胆に露出しているようなものでは無い。 ─…それでもっ、、 「まっ、待って……本当に遅刻するっ」 容赦なく下からスカート丈を捲りあげてきて、、 太腿の内側辺りに唇を這わせる颯斗。このまま流される訳にはいかない、っと抵抗してみせるが… 「っあ……颯斗っ、」 唇を押し当てられた部分をキツく吸い上げられると、意思とは反対に甘い声が口から漏れてしまい思考がどんどん鈍くなってくる。 「ほんとにっ…ダメだって、」 流石にこれ以上は、、っと身体を起こそうとした時、先に颯斗が動きを止めて私から離れた。 「……そんな顔で、電車乗るつもり?」 頬に熱を感じるので、顔が紅潮しているのは自分でもよく分かっている。電車通勤と言っても一駅だ。乗っている間に頬の熱も冷めるだろう。 そんなことより、もう既にいつも乗っている電車が発車する時刻が数分後に迫っている。今から走ってもとても間に合わない。
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