アイラブユーを聞かせて

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「……菜々?」 なんて答えようか、っと言い訳を考えているうちに更に低い声で名前を呼ばれて思わず肩を揺らした。 「SNSで騙されて、高額のアクセ買わされたあの一件以来…菜々は登録するの禁止だって、俺言ったよな?」 「そ、それは…そうなんだけど、、」 「カフェとか洋服とか…流行りものを調べたい時は俺のアカウント貸してやるって話しで終わったはずだけど?」 そう…私は過去に一度、SNSで投稿されていたハンドメイドのオシャレなアクセサリーを購入した際に詐欺にあったことがある。 お金を振り込んで、商品の到着を待ちわびていたのだが…いくら待ってもモノが届くことはなく。 挙げ句、アカウント自体消されたみたいで連絡する手段も無くなってしまい…そうなって初めて颯斗に『購入した物が届かない』と相談した際に、 『……どう考えても、詐欺だろ。買う前に相談しろよ、菜々は騙されやすいんだから』 っと、言って…問題のSNSのアカウントのページを覗き込んだ颯斗は、盛大にため息を吐いたあと勝手にスマホを操作して私のアカウントを削除した。 『これで学んだだろ?菜々はSNS、見るのも登録するの禁止ってことで。調べ物がある時は俺のアカウント使っていいから…もう勝手に登録するなよ?』 元々、私がSNSを利用することにずっと反対していた颯斗。その詐欺事件をきっかけにSNS禁止令を出されていたのだが、、 どうしても、颯斗が仕事で更新している美容室のアカウントを見たくて…黙って非公開アカウントを登録していたのだった。
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