アイラブユーを聞かせて

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「女の子にモテたいから、って理由でこの職を選んだのは事実だからね。”女好き”って言われて否定することはないけど…仕事に対してはそれなりにプライドを持ってやってる。いつか自分の店を持ちたいって野望だってあるしね。」 不真面目な人だと思ってこれまで話を聞いていたが、仕事に関しては譲れないプライドがある…と語る鷺坂さんの表情はとても真剣だった。 少しだけ…ほんの0.5%くらい好感度が上がったかな?っと思った矢先、 「って言っても、やっぱり同じ店で働いてると手が出しやすいし…関係を持っちゃう子がいるのは事実だね。技術を褒められたり、慕われたりすると…どうしたって、可愛く見えちゃう。俺、単純だからさぁ?それに、先輩後輩である前に─…男と女だからね。」 っという発言が飛び出したので、好感度は上がることなく終了した。 彼の言うことも一理あるな、と妙に納得してしまった自分もいる。専門職である彼らにとって独自の技術を褒められたりすると…嬉しいと思うのは当然である。 カラーの色が可愛かったとか、得意なヘアスタイルの切り方を教えて欲しいとか、颯斗みたいな美容師さんになりたい…とか? 同業者の後輩や同期の可愛い女の子にそんなふうに言われると、嬉しいと思うことはあっても…嫌な気持ちになることはまず無いだろう。
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