905人が本棚に入れています
本棚に追加
/141ページ
カチャ…っと控えめにゆっくりとリビングの扉が開かれたのが視界に入ったので、、
「颯斗っ、」
っと駆け寄ったものの…どうやらお風呂を出てすぐに通話を始めてしまったらしく、スマホを耳に当てた颯斗が姿を現した。
そうとは知らず近くで声を掛けてしまったことにより、軽く睨まれてしまう羽目に。
本当に、タイミングが悪いというかなんというか。負のゾーンに入ってしまうと、とことん颯斗の不機嫌スイッチを連打してしまう私。
ここは一旦引くべきだと思い、逃げるようにお風呂へと向かった。
っと言っても長風呂するつもりは無く、早々にバスルームを出て素早く髪を乾かす。今日中にちゃんと話し合わないと…モヤモヤを継続するのは辛い。
ある程度髪が乾いたところで、歯を磨いていると…眠そうに目を擦りながら洗面所にやってきた颯斗が隣で同じように歯磨きを始める。
さりげなく、片手を私の腰に回し…甘えるように頭を肩に乗せてくるという何ともアザとい行動を簡単にやってのける颯斗に腹が立つが、、
正直、悪い気はしない。
むしろ愛おしく─…可愛い。
最初のコメントを投稿しよう!