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「……っは…颯斗、、颯斗っ、起きて」
あまりの動揺に、思わず腰に回されていた颯斗の腕を掴み激しく揺さぶって何度も名前を叫んだ。
「…ん……なんだよ、、」
ただでさえ寝起きの悪い颯斗。突然起こされてとても不機嫌そうにしているが…そんなことに構っている余裕なんて無かった。
「颯斗っ、起きてってば…ちょっと話そうっ」
「……いま、何時?明日でいいだろ、寝みぃ、」
「ま、待って…お願い、寝ないでっ」
「あー…もう、分かったから。黙って」
私が眠れなくて颯斗にかまって欲しいだけだと勘違いされたのか…先程よりも強く身体を密着させるようにして腰に腕を回され、ギュッと力強く抱き締められた。
普段なら胸がキュンと高鳴るところだが、今日に至ってはそんな行動でさえも苦しく感じる。
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