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「……っな、、菜々」
いつの間にか…眠ってしまっていたみたいで、颯斗が私の名前を呼ぶ声で目が覚めた。
「そろそろ起きろ、遅刻する」
重い瞼をゆっくりと持ち上げると、、
既に出勤準備の整ったカリスマ美容師颯斗の姿がそこにあった。
「……もう、行くの?」
「あぁ、先に出るけど…菜々、体調悪い?」
ピトッ…と私の額に手のひらを押し当てた颯斗。その手が冷たくて心地よかった。
「……熱は無さそうだけど。具合悪いなら、休むか早退しろよ?」
心配しているのか、眉をひそめながらそう言った颯斗の顔を見て…夜中に見たメッセージのことを思い出し慌てて飛び起きた。
このまま仕事に行かれては困る、っと勢いよく飛び起きたせいで…ギリギリのところで寝ていたのか、、バランスを崩しベッドから転げ落ちてしまった。
「……何してんだよ」
っと、呆れ顔の颯斗を見て……泣きそうになる。
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