アイラブユーを聞かせて

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それでも、このまま仕事に行かれては困るので…目の前の颯斗の腕をギュッと掴んで出ていってしまうことを阻止した。 「……朝から、大胆な誘い方だな?乗ってやりたいところだけど時間がない」 昨夜、身体を重ねた後すぐに眠ってしまったので…下着の上からキャミを着ただけの姿であることに、たった今…気がついたが、、 そんなことに構っている余裕などない。 「颯斗っ…あのね、やっぱりお盆の連休…一緒に地元に帰りたい」 直接”香菜”という名前を口に出す勇気は今の私にはまだ無いから…これが精一杯のお願いであり、遠回しの質問でもある。 「帰れない予定って、なに…?それってズラせたりしないのかな…?」 心臓の鼓動がどんどんスピードを上げていく。息苦しい空気を一刻も早く終わらせたい。 縋るように颯斗を見つめる私の視線から逃れるように、気まずそうに目を逸らした颯斗は─…
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