出逢いと別れ

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出逢いと別れ

家で産んじゃったんだし、仕方ないよなぁ と言われて、 アタシはこの家にいていいことになったみたい。 おとうさんは朝から夜まで、おねえちゃんの🐱ちゃん、弟くん、妹ちゃんは、朝から昼間は居ない。 いつも一緒にいてお世話してくれたのはおかあさんだった。 やっぱりこども産んだことあるだけあって頼りになるわ。 わかってる、って感じ。 おかあさんはよくアタシに話しかけるようになった。 あんたはほんとに美人だね。 って、何回も言うの。 知ってるわ。 今までもかわいい黒猫ちゃん、って言われてきたもの。 ビロードみたいに真っ黒なきれいな毛並みだね って。 天鵞絨っていうのは、手ざわりの良い上等な布なんだって。 まあまあね。ワルくないわ。 銀杏みたいな奇麗な眼をしてる って。 銀杏って、何? ってよくわかんなかったけど、 褒めてるみたいだし悪い気はしなかった。
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