豊域(ほういき)

アポトーシス。人の細胞分裂の限界地点を早く早く悟る程に何でしょうか。アポトーシスは生じ、それは細胞分裂を恥じる様に食い潰し、腐らせてしまいます。私も幾度も転生していますから、きっと次の目的が適う時期に、死期に合わせているのでしょう。私は実感しています。転生は経験済みです。「たるい…。この御坊さんは無願解脱を成してるがやっ！欲しいものリストに載るだて！！」稲藤さんは呆れ顔を通り越して、燥ぐのですが、顔を真っ赤にして燥ぐものだから、私はてっきりお尻の方かと思えていました。「尻真っ赤ですね！」私は稲藤さんから波動を受けることを想定していました。案の定、私の珍回答に愛想を尽かした稲藤さんは波を放つ姿勢を取りました。「あっ！っつ…！ちんちこちんやな…。」奇しくも稲藤さんは猿山の外、元の位置にワープしたのでした。「熱くなりましたっ！」私は稲藤さんのぼやきを聞き取り応えたのでした。