0人が本棚に入れています
本棚に追加
稲藤剛信五(いなふじたけししんご)。と言う輩があるらしく、私は必要と為り、三度、四度と転生を赦されました。何故その巨猿(きょえん)の猿真似に振り回されなければ為らなかったか。私は未だに悩んでいます。あれは敏嗣比古さんが私の転生地点に馳せ参じたところから端を発します。「火葬、荼毘に付す。とな。きちんと弔った側には知る権利あるだろ?」敏嗣比古さんがやって来た場所は猿山。稲藤動物園の猿山に私は転生していました。血相を変えてやって来た敏嗣比古さんは私の身元引受人。私は慥か、この敏嗣比古さんに眼力で射殺された筈なんです。「ありゃ…猿山に知らんのが二人も居るだて…。」そして、園長でもある稲藤剛信五に見つかってしまったのです。
最初のコメントを投稿しよう!