影山圭太の作戦

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影山圭太の作戦

 僕は平凡な高校生。父親は四十代なのに武術が強くて、鍛え抜かれた身体をしている。僕は父親のようになりたいと思っていた。  僕は好きな人ができたんだ。同じクラスの伊藤明美という可憐な女の子。  でもある日、伊藤さんが街中で襲われて、柊という奴に助けられたらしい。伊藤さんがそのことをクラスの女子にこっそり学校で話しているのを聞いてしまった。  運命の人ができたと話す伊藤さんは柊に恋をしてうっとりとした表情をしていた。僕は柊に負けたくないと思った。  柊は、今は海外にいるらしい。柊が日本に戻ってきた時、僕は柊と喧嘩で勝負をしようと思った。父親ほどではないけど、僕にも武術の経験はあった。  柊を伊藤さんの前で倒して僕に惚れさせるんだ。でもずっと雨なら戦わないで済む。その方が楽でいいかな。  でも晴れて柊に会えたら、僕の方がいい男だって証明してみせるんだ。負けてたまるか!  親が二人とも雨が止んで欲しいと思っていることを知って呑気だなと思った。僕は恋心でそれどころではないのに。
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