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足はもう既に限界を超えている。
それでも私は走り続けた。
幾度となく水に転ぼうとも。
湿気の多い洞窟内では息がしづらい。
酸欠になろうとも、私は火を灯さなければならない。
私の使命だ。
この洞窟はぐるぐると一本道の円形になっている石碑のある場所に印をつけてみれば正三角形ができ、その中央は丁度祠だ。
偶然にしては出来すぎている配置だろう。
……見えた!3つ目の石碑!
マッチは湿っぽい場所ではつきにくい。
だが、石碑の近くでマッチを擦るとすかさず燃え上がる。
石碑がまるで炎を求めているかのようだ。
次は2つ目。まだ走り続ける。
禁忌の罪は全て私に託されるのだから。
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