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自らが熱中症で生死を彷徨う状態であると告げられた優太は、虚を衝かれたトンボのような惚け顔になった。 その後、すぐに面長の顔の表情筋を一気に緩めた。 「わかったぞ!」 優太はニヤニヤと笑った。 「夢だな、こりゃ…あ、その前に…」 玩具を目の前にした子どものように、切れ長の目を輝かせた優太は、先程より少し萎み気味になっていた黒い靄に訊いた。
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