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ピエモンテは、まだシラセを神様と信用していないようだった。
そんな態度を見ても、シラセはなんら怒りも叱りもせず、2人を元の場所へ戻してやった。
一瞬にして2人の姿は聖堂から消えた。
再び聖堂は騒然としているが、シラセだけは完全に冷静になっていた。
ラムエは少しビクビクしながら、横目でシラセを見つめていた。
「さあ、みなさんも解散しましょう。今日は安息日ですよ。家族や友人たちとゆっくりお休みしてください。ラムエさん、ナオトさん帰りましょう」
シラセが帰ろうというが、ナオトや神官は2人の自宅へ一緒に神が帰宅するという異常事態に驚愕した。
『神魔約書』の中にも神が誰かの家族と共に生活するということは、どこにも書かれていなかったからだ。
「シラセさん、うちで生活するの?いいよ♪でもご飯は?」
ラムエはまるで家族が一人増えたかのように、シラセと一緒に帰ることを喜んだ。
「おいおい…ちょっと待て…神様がただのチャクリスの家に住むなんて聞いたことないぞ…」
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